

各タイプの解説を通して、次のような場面で役立てていただければと思います。
性格タイプ分析の活用ガイド
自己理解の向上

自分の本質部分や考えの傾向、特性を知ることで、長所を最大限に活かし、短所を克服するための手がかりを得られます。日常生活や仕事の場面で、より充実した選択や最適な行動ができるようになるでしょう。
キャリアの方向性

各タイプにはそれぞれ、得意とする職業や働き方があります。自身の性格に合った環境を選ぶことで、仕事のパフォーマンスが向上し、目標達成のスピードアップが図れたり、長期的な成功に繋がることでしょう。
人間関係の改善

自分と他者の性格を理解することで、職場や家庭、友人関係において円滑なコミュニケーションが可能になります。特に、異なる性格タイプの人々との関わり方を学ぶことで、より協力的で、信頼に満ちた関係を築けるようになることでしょう。
性格タイプ分析は、自己理解や他者理解を促すとともに、人生において重要な、キャリアや人間関係のヒントが得られます。あなた自身の性格タイプを理解し、自己成長や人間関係の改善に役立ててください。
各タイプの解説
Aタイプ=平和主義

性格の特徴
Aタイプの人は、常にマイペースに行動し、自由と楽しさを追求する性格です。楽しい雰囲気や場面を好み、社交的で明るい人が多く、プライベートでも仕事でも、その温和で柔らかな物腰が、人々に好印象を与えます。誰に対しても親切で、些細な日常の中にも喜びを感じる心を持っているのが特徴です。
他人には深入りしすぎない距離感で接するため、時にあっさりとした態度・対応を取ることもあります。また、内面には不安や迷いを抱えやすく、衝突や揉めごとを避ける傾向が強いです。基本的にはっきりとした物言いを避け、曖昧な態度を取る傾向にあります。ディスカッションや問題を避けることが多く、穏やかさを保ちたい平和主義な性格です。
職業適性
生来の明るく柔らかい雰囲気と社交性を活かした対人対応で、飲食業やアパレル、美容業界、サービス業など、接客を伴う職業で活躍します。仕事に対する責任感が強く、クレバーで堅実さを持っており、着実なキャリアを積み上げていくタイプです。
楽しさや自由が感じられる環境、自分のペースでのびのび仕事ができる環境なら、その能力が最大限に発揮されます。
さらに、仕事(オン)とプライベート(オフ)のメリハリが重要で、仕事で成果を挙げるためには、プライベートの充実が欠かせません。良い仕事のためにも、プライベートでの趣味や楽しみを見つけ、充実させることを意識してみてください。
人間関係のヒント
敵を作らず、穏やかな人間関係を築くことが得意な一方、自分のペースを大切にしているため、人から干渉されたり、無理強いされると、強い抵抗を示すことがあります。対人関係において、自分の意思を尊重してもらうためには、相手と適切な距離を取り、時にはきちんと自分の意見を表現することが重要です。 通常の会話などは問題ありませんが、自分の考えを理路整然と伝えることは苦手とするため、誤解を生まないように、話す前に自分の考えを整理し、必要なことを伝える準備をするとよいでしょう。周囲と円滑なコミュニケーションを維持し、安定した人間関係を築くために、上記のことを意識してみてください。
Bタイプ=完璧主義

性格の特徴
Bタイプの人は、自尊心が高く、自己の美学を追求する、生真面目で几帳面な性格です。自分の最高の姿を演出し、周囲から期待される役割を見事にこなす能力があります。リーダー的に周りを引っ張ることもあれば、サポート役として陰から支えることもあり、状況に応じたパフォーマンスが可能です。
物事を慎重に計画し、準備に十分な時間をかけますので、その仕事ぶりや完成度は素晴らしいものですが、行動に移すのが遅くなる傾向は否めません。完璧を求めるあまり、準備段階で石橋を叩きすぎて、結局アクションを起こせないこともあるので、準備が万全でなかったとしても、ある程度で折り合いをつける意識を持ってください。 複数のことを同時に進めるよりも、一つずつ着実にやり遂げる方が性格的にあっています。
職業適性
完璧なシミュレーションや計画を立て、それを正確に実行する能力、やると決めたことへの根気強さ、粘り強さも持っているため、長期的なプロジェクトや正確性を求められる仕事、責任感が求められる業務に強いタイプです。逆に、スピードが求められる仕事や、多くのタスクを同時にこなす必要がある業務では、Bタイプの求める完璧さや完成度を追及できないことから、ストレスを感じやすいかもしれません。
注目を集める場や、高い評価を得られる状況は、人を惹きつける非凡なエンターテイナーとしての資質が、より発揮されることでしょう。 エンターテイメント業界や芸能界は、Bタイプの強みが生きる最たる業種・業界です。
人間関係のヒント
自分が他者からどう評価されているかを常に意識しており、周囲の賛辞や感謝の言葉が大きな励みになるタイプです。自分のやったことを評価され、褒められること、感謝されることで自信がつき、さらに良いパフォーマンスへと繋がっていきます。
礼儀正しい人ですが、親しくなるまでは本音を見せず、相手から親近感を示されたり、情をかけ続けられることで心を開き、一旦信頼関係ができると、頼られることに喜びを感じるので、非常に面倒見が良くなるのが特徴です。一方、愛情が深まることで、嫉妬心や独占欲も強くなり、わがままや甘えが出ることもあります。 自分の望んでいることを相手にきちんと伝えること、また、相手からの評価や感謝を求めすぎないことが重要です。こうしたバランスを取ることで、長期にわたって、相手との良好な関係を築けるでしょう。
Cタイプ=温情主義

性格の特徴
Cタイプの人は、感受性が強く、深い愛情と他者への気遣いにあふれた、温かい性格です。信頼した人や、情の絆で結ばれた人に対しては、自己犠牲を惜しまず尽くす傾向があります。常に広い視野を持ち、アンテナが立っていますが、これは自分のためではなく、自分の大切な人のためで、いろんなことに気がつき、相手軸で物事を考え、判断するタイプです。 しかし、その過度な親切が、人によっては過干渉やお節介と捉えられてしまうこともあり、相手との距離感を上手く取ることが今後の課題です。また、困っている人や弱い立場の人を見ると、無条件で安易に手を差し伸べてしまい、それが相手を甘やかすこと、成長を妨げることにもなりかねません。場合によっては、相手を信じすぎて騙されるリスクもあります。
職業適性
人を支えたり、助けたりすること、誰かのために尽くすことを、喜びや生きがいに感じるので、カウンセラーや介護職、医療の分野など、対人支援の職業で活躍することが多いです。面倒見の良さから、組織内での人材育成やサポート役にも適しています。 ただし、相対する人への感情によって対応が一定ではなく、好意的な相手だと、注意や指導が甘くなる傾向にあり、周囲からは、特定の人を贔屓しているようにも見えてしまうので、注意が必要です。ビジネスの場面では情を絡めず、自分の役割を踏まえて、相手と接することを意識してください。
人間関係のヒント
人見知りが強く、最初は少し距離を置いて接しますが、これは、その人を信用してよいか、情の絆を結べる相手かを伺っているからです。好意を持てたり、共感し合える相手だとわかると、もっと深く関わりたい、お互いを理解しあえる関係になりたいという欲求が強まり、ぐっと距離を縮めたくなります。急激に距離を縮めると、相手が驚くこともあるため、反応を見ながら徐々に関係性を深めるとよいでしょう。 物事を考え、判断する際、常に相手軸で考えてしまい、譲ることが多いですが、過度な奉仕や自己を犠牲とする考えは、健全な人間関係の妨げになります。自分の感情や意志も大切にし、相手とバランスよく関わることが大切です。
Dタイプ=自然主義

性格の特徴
Dタイプの人は、感情を内に秘め、外部にあまり表さない傾向があります。ポーカーフェイスで寡黙に見えるため、可愛げがない、またはふてぶてしいと誤解されることもありますが、自分が信じると決めた人や懐に入った人には、非常に義理堅く、深い愛情を注ぐタイプです。寂しがりやで甘えん坊な一面も持ちます。
このタイプは自分の決断を大切にし、周囲にどう見られても、自分の信念を貫く芯の強さがあり、無理に周囲に合わせることを好みません。また、自己表現やリアクション、コミュニケーションスタイルに苦手意識があるので、人へのパフォーマンスは不器用であり、ぎこちなさがあります。こういったコミュニケーション下手は、表面を取り繕ったり、噓や隠しごとを嫌う性格の表れでもあるので、Dタイプの人間関係は、狭く深い傾向があります。
職業適性
自分の好きなことや興味を持つ分野に対して、驚異的な集中力と持続力を発揮するタイプです。職業選択においても「好きだからこの仕事をする」という基準で選ぶのが最も適しており、そのような環境で能力を最大限に発揮することができます。不動産営業や保険営業などに就く人も多く、自身の扱う商品やサービスの良さを、粘り強く伝え続けられるのが強みです。 結果や事実を重視する傾向が強く、準備や計画の詰めは甘くなりがちで、最後の最後で成果を逃すこともあります。詰めの甘さを自覚し、対策を練るか、自分が苦手とする部分は周りにフォローをお願いするなど、工夫しましょう。
人間関係のヒント
コミュニケーション下手で、斜に構えた態度や、距離を置いた対応を取ることがありますが、これは、自分の本心や腹の底を見せることを苦手としていることや、臆病さや不安を隠すための防御反応です。そういった対応をする自分に対して、相手がどんな反応をするのかで、相手の真意や、信頼に足る相手かを推し量っています。
反応が悪い、コミュニケーションが続かない、かたくなに見える、こういったパフォーマンスだけの問題で、本来の誠実で義理堅く、情に厚い性格を知ってもらえないのはもったいないことです。自分の思いを表現するのは苦手だと思いますが、自らも歩み寄る姿勢を意識しましょう。開放的な態度や自分の感情を少しずつでも表に出すよう練習して、味方となる人、良き理解者をつくっていってください。
Eタイプ=自由主義

性格の特徴
Eタイプの人は、明るく、楽しく、常に自由の見地で行動する、若さ、活力、陽気さが特徴で、その型にはまらない言動は、周りに刺激と元気を分け与える存在です。逆に、規律や枠組みの強い環境に置かれると、その良い個性は抑えられ、強いフラストレーションを感じ、何もしなくなってしまいます。
基本的に物事に執着せず、社会的な地位、名誉、金銭に対する欲も強くありません。過去にこだわらない性格で、自由に、誰からも干渉されずに生きることを望むタイプです。 ノリがよく、気軽に話せるフレンドリーさから、人に好かれる一方、ものを深く考えず、軽率な行動や余計な一言を発してしまうこともあり、人間関係で波風を立ててしまうこともあります。
職業適性
思考も行動も自由であることから、ひらめきや直感力に優れている面があり、多くの業種に対応できるオールラウンダーです。特に適している分野としては、自由でクリエイティブな発想を生かせるイベント業界、レジャー産業、接客営業、セールス業などが挙げられます。ある程度の裁量を任されるような環境、役割だと、持ち前のフットワークの軽さやスピード感が活かされ、周囲を巻き込み、引っ張っていくことでしょう。 一方で、戦略的な思考や忍耐力を必要とする仕事は苦手で、目の前の状況で物事を方向転換しやすく、当初決めたことが途中から変わってしまうことが多いです。そのため、あまり厳しい規律や細かな計画を必要としない業務が向いています。
人間関係のヒント
誰とでも気軽に話せるノリの良さ、フットワークの軽さから、多くの場面で重宝されるムードメーカーです。しかし、場を読まずに発言してしまったり、短絡的な行動で誤解を生み、孤立してしまうこともあります。そのため、相手の考えや気持ちを推し量ること、慎重な言葉選びや振る舞いをすることが大切です。
社会の常識やマナー、TPOを意識した振る舞いは、自由主義の観点では面倒に思えますが、周りへの配慮や不快にさせない振る舞いを身に着けることで、より自由が尊重され、理解が得られるようになります。周りに良い影響を与え、引っ張っていくムードメーカーとして、信頼される存在になってください。
Fタイプ=理想主義

性格の特徴
Fタイプの人は、理想とプライドが非常に高く、理念や高潔さを重んじる知性派・教養派の典型です。常に高い目標を掲げ、それに向かって努力し続ける、一流志向・キャリア志向を持っています。
プライドをかけたことや仕事に対する向上心が高く、明確な目的や目標に対して貪欲に努力する結果、欲しいものや成功を手にしたり、出世する人が多くいます。一方、高い理想がゆえに、現実とのギャップに悩むことも多く、一足飛びに目標に到達しようとして、うまくいかないということも多いです。
世間体や体裁を非常に気にするため、恥と思う事柄は隠す傾向にあり、時には「謝らない」「非を認めない」などと評されることもあります。
感情的になることを恥じているため、対人対応は常に理性的で、一見すると冷たく、近寄りがたい印象を与えがちですが、内面は無邪気さやおしゃべり好きな一面もあり、意外と気さくで面倒見が良いところもあります。
職業適性
仕事に対するプライド、プロ意識が非常に強く、自分の決めた目的や目標に対して、最後まで確実にやり遂げるタイプです。弁護士や医師などの士業、公務員、教育者といった、社会的地位が高い職業や、高度で専門的なライセンスを必要とする仕事を好みます。 自分の理想のために、努力を惜しまず、目標に向かって粘り強く取り組むので、キャリアアップや成功を手にする人が多いです。また、理性的な振る舞いや高い知識とスキルから、信頼されるリーダーや専門家としての役割も期待されます。
人間関係のヒント
感情に流されず、常に冷静で客観的な判断をするため、対人関係において、信頼を得やすいです。ただし、他者に対して自ら歩み寄ることは苦手で、無意識のうちに受け身の姿勢でいることが多いため、相手から「すましている」「気取っている」と思われたり、誤解されてしまう場面もあるかもしれません。
最初のきっかけさえあれば、生来の穏やかさや朗らかさはわかってもらえますので、時には自分から動いてみる、コミュニケーションをとってみることを意識してください。
頭の中にはたくさんの情報と言葉がありますが、言語コミュニケーションが苦手なため、口から出てくるときは必要情報が削られてしまい、相手には伝わらないことや、不十分になることも多いです。文章化すると整理しやすく、必要なことを網羅できますので、メールなどのコミュニケーションツールなども活用するとよいでしょう。

次のページでは、プラクティカルプロファイリング理論における能力分析として、潜在的に有する職業的な特性を知ることができます。
生まれた年、月、日、時間のマトリックスから算出され、4つの能力を保有していることを紹介していきます。